Cyg V2361 = Nova Cyg 2005
2005 Feb 12  29h41m
25cm SCT + CV04 + V filter 
【転載】VSOLJニュース No.137
西村栄男さん、はくちょう座に新星を発見
著者 :山岡均(九大理)
連絡先:yamaoka@rc.kyushu-u.ac.jp

静岡県掛川市の西村栄男(にしむらひでお)さんは、昨年もいて座に新星を発見する(VSOLJ-news 123)など、活発に活躍されている天体捜索者のひとりです。 このたび西村さんは、はくちょう座に新星を発見されました。

西村さんは、2月10.85日(世界時、以下同様)に撮影した写真から、9.7等級の新しい星を見つけました。この星は翌日、同じ静岡県の和久田俊一(わくだしゅんいち)さん、埼玉県の門田健一(かどたけんいち)さんによって確認されました。12日朝(日本時)の明るさはCCDで9.0等級ほどになっています。

新星の位置は(門田さん測定)、

赤経: 20時09分19.09秒
赤緯:+39度48分52.2秒(2000年分点)

で、はくちょう座の十字形の交点に近いところにあります。発見前の画像では、この位置に一番近いのは、3"ほど離れたところにある18等級程度の星です。この星が増光したとすると9等級(4000倍)、そうではなく発見前には見えなかった星の増光であればもっと明るくなったことになります。

11.8日には兵庫県立西はりま天文台の内藤博之(ないとうひろゆき)さんと時政典孝(ときまさのりたか)さんが、同所の60cm望遠鏡でスペクトルを撮影し、この天体が古典的な新星であることが判明しています。今後の光度変化が楽しみです。

参考文献
IAUC 8483 (2005 Feb. 11)
2005年2月12日
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